半導体
チップの材料と部品
ウェハー・感光液・電子部品——日本が強い領域
全18本
チップの土台も塗る薬も、ほとんど日本製だった
半導体は装置だけでは作れない。回路を写す感光剤、土台となるシリコン板、磨く薬液——その材料の多くを日本企業が世界に供給している。信越化学・SUMCO・JSR・東京応化が握る「もう一つの急所」を読み解く。
記事を読む フォトレジスト・半導体材料半導体の回路を焼き付ける「光の薬」を、日本4社が世界の9割で独占していた
フォトレジストは半導体製造の露光工程で欠かせない感光材。TOK・JSR・信越化学・富士フイルムなど日本勢がなぜ世界の約9割を押さえ続けるのか、化学増幅型の仕組みからEUV用の難易度まで解説する。
記事を読む 企業徹底分析・信越化学すべてのチップは、この会社の“土台(ウェハー)”から始まる
TSMCもサムスンもインテルも、回路を刻む前にまず一枚のシリコン円板を仕入れる。その円板(ウェハー)で世界シェア約4割を握り、塩ビでも世界首位に立つのが信越化学工業だ。地味な化学会社に見えて、最先端半導体の最上流を静かに押さえている。事業構成・技術的強み・競争構造を、有価証券報告書とIR資料から読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・SUMCO信越と二社でほぼ世界を分け合う、もう一つのウェハー大手
シリコンウェハーの世界市場は、日本の信越化学とSUMCO(サムコ/株式会社SUMCO)の二社だけで過半を握る複占に近い構造だ。住友系として生まれ、最先端ロジック向けの300mmウェハーで世界2位を走るSUMCOは、AIチップの土台を静かに供給している。事業構成・技術的強み・競争構造を、決算短信とIR資料から読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・JSRゴムから始まった会社が、最先端露光の“感光材”を握っている
合成ゴムの国策会社として1957年に生まれたJSRは、いまや世界の半導体の約3分の1に自社のフォトレジストが使われる材料大手だ。特にEUV用レジストでは米Inpria買収で金属系という有力カードを握る。2024年には産業革新投資機構(JIC)が買収して非公開化した。事業構成・技術的強み・競争構造を、有価証券報告書とIR資料から読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・東京応化工業世界の回路の4分の1は、川崎の“感光する液体”から生まれていた
チップの回路は、ウェハーに塗った感光液に光を当てて描かれる。その感光液=フォトレジストで世界シェア24.7%の首位に立つのが、川崎に本社を置く東京応化工業(TOK)だ。1936年創業の化学メーカーが、なぜ最先端EUVの時代も“塗る薬”の王者であり続けるのかを読み解く。
記事を読む HOYA・半導体光学材料HOYAがEUVマスクブランクスをほぼ独占できた理由は、ガラス純度の壁だった
世界の最先端チップを焼き付けるEUVマスクの素材「マスクブランクス」の供給はHOYAとAGCのごく少数に絞られている。眼鏡レンズで出発した光学ガラスメーカーが、なぜ半導体露光の急所を握れたのか。技術要件・参入障壁・HDD用ガラス基板との二重の独占を解説する。
記事を読む 半導体材料・JX金属そりゃ半導体はJX金属なしで作れないわ——スパッタリングターゲット世界シェア6割の正体
回路を結ぶ銅配線も、その銅がにじまないように守るバリア膜も、もとをたどればひとつの金属材料に行き着く。半導体用スパッタリングターゲットで世界シェア約6割を握るのがJX金属(JX Advanced Metals)だ。2025年3月に東証プライムへ上場し、AI半導体の供給網の急所として一気に注目を集めた会社の正体を読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・レゾナックチップを“組み立てる”材料を幅広く握る、統合で生まれた素材大手
完成したチップに名前は出ないが、AIチップを「組み立てる」工程で使う材料を、レゾナックはほぼフルラインで握っている。昭和電工と日立化成(旧)の統合で2023年に生まれた素材大手だ。半導体後工程材料で世界トップ級というその実力を、セグメント売上・技術的強み・競争構造から、有報・IR出典付きで読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・村田製作所スマホ1台に1000個。世界が頼る“ちっぽけな部品”の王者
村田製作所は半導体を作らない。だがスマホ1台に1000個以上、EV1台に1万個以上使われるMLCC(積層セラミックコンデンサ)という米粒より小さい部品で、世界シェア約4割の首位に立つ。1944年に京都で始まった電子部品メーカーが、なぜAIサーバーやEVの時代に不可欠なのか。誘電体セラミックの内製と微細化という強みを、事業構成・技術・競争構造から読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・TDK半導体は作らないが、AIサーバーもスマホもこの電子部品なしに動かない
TDKは半導体メーカーではない。だがAIサーバーのHDD、スマホの電池、車載のセンサ——その中身にはTDKの電子部品が深く入り込んでいる。1935年にフェライトの工業化から始まった電子部品の総合大手は、HDD用磁気ヘッドで世界首位級、スマホ用小型電池で世界トップだ。半導体を「取り巻く」電子部品の供給者としての役割を、セグメント売上・技術・競争構造から有報・IR出典付きで読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・太陽誘電村田・TDKに割って入る、小さなコンデンサのもう一人の主役
太陽誘電は、スマホやAIサーバーに大量に使われるMLCC(積層セラミックコンデンサ)で世界3位級の日本企業だ。村田・TDKという巨人に挟まれながら、小型・高周波という得意分野で存在感を保つ。その事業と強みを読み解く。
記事を読む 企業徹底分析・京セラファインセラミックスから始まり、チップの“器”を作り続ける京都の巨人
京セラは、半導体チップを収める“器”であるセラミックパッケージで世界有力の日本企業だ。稲盛和夫が1959年に始めたファインセラミックスの技術は、半導体・部品・装置部品へと広がった。多角化したこの会社の、半導体での役割を読み解く。
記事を読む 材料・ニュース解説シリコンウェハーが3年超ぶりの値上げ局面に——台湾3社が顧客と協議、SUMCOは「5〜10%では足りない」
2026年8月下旬、台湾のシリコンウェハー大手3社が、6・8・12インチの全サイズで値上げに向けて顧客と協議していると報じられた。3年以上続いた価格停滞が動き出したかたちだが、値上げ幅を公式に示した会社はない。確定した事実と、報道にとどまる数字を分けて整理する。
記事を読む 材料・放熱・経済安全保障半導体の“熱”を逃がす粉をトクヤマが3割増産——経済安保法の認定で山口・柳井に新設備、2028年4月稼働
トクヤマは2026年9月10日、半導体の放熱材料などに使う窒化アルミニウム(熱をよく通し電気を通さないセラミック粉末)の生産能力を、山口県柳井市の新設備で約3割増強すると発表した。2028年4月稼働予定のこの計画は、経済安全保障推進法の「供給確保計画」認定を受けた案件で、AI半導体の発熱対策という関心の高いテーマに直結する。地味な粉末材料の増産が、なぜ経済安保の枠組みで進むのかを読み解く。
記事を読む 材料・化合物半導体光半導体の要インジウムリン、中国が輸出規制——6インチ基板が2.5倍の5000ドルに高騰とIQE CEOが警告
化合物半導体材料大手IQEのCEOジュッタ・マイヤー氏は2026年9月、中国の輸出規制によってインジウムリン(InP)の調達が半導体業界の新たなリスクになりつつあると警告したとBloombergが報じた。AIデータセンターの光通信に欠かせないこの材料は、規制発動後に6インチ基板価格が約2.5倍まで上昇したという。
記事を読む 国内投資・京セラ京セラが20年ぶりに建てた国内新工場は、チップではなく“チップを作る道具”の工場だった
京セラが長崎県諫早市に約680億円を投じた長崎諫早工場を、2026年9月1日に開設した。国内の新工場は約20年ぶりになる。ただし作るのは半導体そのものではなく、半導体をつくる装置に組み込むセラミック部品と、チップを収める「器」である。
記事を読む 材料・化合物半導体シリコンは光らない。だからAIデータセンターの中では、別の半導体が光を出している
住友化学が2026年8月31日、光通信部品の材料になるInPエピウエハーの量産と販売開始を発表した。茨城工場での4インチ品からの立ち上がりで、2030年代半ばに約100億円規模の売上を目指す。AIデータセンターの通信量増加が背景にある。
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