DRAMとNANDの不足がなぜ同時に起きるのかは「DRAMとNANDの不足が同時に起きているのに、仕組みがまるで違う」で扱いましたが、キオクシアはこの不足に、NAND技術を使った独自の切り口で挑もうとしています。
AIの需要拡大で、データを一時的に記憶する『DRAM』というメモリが不足しています。キオクシアは、自社が得意とする『NAND』という別の種類のメモリを高速化し、DRAMの代わりに一部使えるようにする製品を発表しました。サーバーのメモリを増やしながら、コストも抑えられることがある取り組みです。
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KIOXIA公式発表(2026年8月3日、FMS参考出展):低遅延NAND『XL-FLASH』をCXL接続するメモリ拡張モジュール『XL1シリーズ』、評価サンプルを8月中に業界パートナーへ出荷。9月3日の国内技術説明会報道(Zaikei)ではXL1導入でサーバーメモリ容量2倍・性能3割増と説明。XL-FLASH仕様はSLC時リードレイテンシ5µs以下・書き換え耐久15万回以上(KIOXIA技術資料)。Samsung/SK hynix/MicronのDRAM/HBM軸とは異なるNAND軸のDRAM代替戦略。量産時期は未確認。
なぜキオクシアはNANDでDRAM不足を埋めようとしているのか
AI需要の急増によって、サーバーの主記憶に使われるの価格が高騰し、供給が逼迫しています。Samsung・SK hynix・Micronのメモリ大手3社は、DRAMやを軸にこの需要に応えようとしています。
これに対しキオクシアは、型フラッシュメモリを主軸とする企業です。自社の強みであるNAND技術をサーバーのメモリ拡張に応用することで、DRAM不足の一部を代替する独自路線を打ち出しました。半導体そのものの基本的な仕組みは「半導体とは、電気を「通す・通さない」を切り替えられる物質——それだけの性質が世界を動かしている」で解説しています。
XL-FLASHとは何か——DRAMとの速度差はどれくらい縮まったのか
XL-FLASHとは、キオクシア独自の低遅延NAND型フラッシュメモリです。KIOXIA公式の発表によれば、SLC(1セルに1ビットだけを記録する動作モード)で使用した場合のリードレイテンシは5マイクロ秒以下、書き換え耐久性は15万回以上です。
CXLモジュール「XL1」はサーバーでどう使われるのか
XL1シリーズは、XL-FLASHをCXL経由で接続するメモリ拡張モジュールです。CXLがサーバーのメモリ制約をどう外すかは「AIの長文処理で80GBが溢れる——CXLがサーバーのメモリ制約を外した仕組み」で解説しています。
キオクシアは2026年9月3日の国内技術説明会で、DRAMの一部をXL1で置き換えることで、サーバーのメモリ容量を2倍、性能を3割高められると説明したと報じられています。8月3日の発表は米国の展示会FMS(Future of Memory and Storage)向けの参考出展で、評価用サンプルを2026年8月中に業界パートナー向けに出荷するとしていました。
Samsung・SK hynix・MicronのCXL DRAM戦略と何が違うのか
Samsung・SK hynix・Micronは、CXL接続のメモリ拡張についても主にDRAMを使う方式を進めています。これに対し、キオクシアのXL1はNAND型フラッシュを土台にしている点が根本的に異なります。同社の事業全体像は「NAND型フラッシュを発明した本家。東芝メモリから独立した日本のメモリ大手」で扱っています。
DRAMそのものより速度は劣るものの、大容量化やコスト面での優位を活かせることがあり、メモリ御三家とは異なる立ち位置を狙う戦略だと言えます。
量産・出荷はいつ始まるのか
2026年9月時点で確認できる公式情報の範囲では、本格的な量産開始の具体的な時期は示されていません。8月の評価サンプル出荷を経て、業界パートナーの検証結果がどう出るかが、今後の量産移行を左右します。
この記事のまとめ
- キオクシアは2026年8月3日、低遅延フラッシュ「XL-FLASH」をCXL接続するメモリ拡張モジュール「XL1シリーズ」を発表し、評価用サンプルを8月中に業界パートナー向けに出荷すると説明した。
- 2026年9月3日の国内技術説明会では、XL1によってサーバーのメモリ容量を2倍、性能を3割高められると説明したと報じられた。
- XL-FLASHはKIOXIA公式の技術説明によれば、SLC動作時のリードレイテンシ5マイクロ秒以下、書き換え耐久性15万回以上とされる。
- Samsung・SK hynix・Micronのメモリ御三家がDRAM・HBMを軸とするのに対し、キオクシアはNAND技術を軸にDRAM代替を狙う独自路線を打ち出した。
- 量産・出荷の具体的な時期は、2026年9月時点で確認できる公式情報の範囲では示されていない。
この記事のまとめ
- キオクシアは2026年8月3日、低遅延フラッシュ「XL-FLASH」をCXL接続するメモリ拡張モジュール「XL1シリーズ」を発表し、評価用サンプルを8月中に業界パートナー向けに出荷すると説明した。
- 2026年9月3日の国内技術説明会では、XL1によってサーバーのメモリ容量を2倍、性能を3割高められると説明したと報じられた。
- XL-FLASHはKIOXIA公式の技術説明によれば、SLC動作時のリードレイテンシ5マイクロ秒以下、書き換え耐久性15万回以上とされる。
- Samsung・SK hynix・Micronのメモリ御三家がDRAM・HBMを軸とするのに対し、キオクシアはNAND技術を軸にDRAM代替を狙う独自路線を打ち出した。
- 量産・出荷の具体的な時期は、2026年9月時点で確認できる公式情報の範囲では示されていない。
よくある質問(FAQ)
Q.なぜキオクシアはNANDでDRAM不足を埋めようとしているのですか?+
AI需要の急増でDRAM価格が高騰・供給が逼迫するなか、Samsung・SK hynix・MicronのメモリRE三家がDRAM・HBMを軸に競う一方、キオクシアはNAND型フラッシュメモリを主軸とする企業です。自社の強みであるNAND技術をCXL経由でサーバーのメモリ拡張に使うことで、DRAM不足の一部を代替する独自路線を打ち出しました。
Q.XL-FLASHとは何ですか?+
XL-FLASHとは、キオクシア独自の低遅延NAND型フラッシュメモリです。KIOXIA公式の技術説明によれば、SLC(1セルに1ビットを記録する動作モード)で使用した場合のリードレイテンシは5マイクロ秒以下、書き換え耐久性は15万回以上とされます。通常のNANDより高速で、DRAMとの速度差を縮める狙いで開発されました。
Q.CXLモジュール「XL1」はサーバーでどう使われるのですか?+
XL1シリーズは、XL-FLASHをCXL(サーバー内のCPUとメモリ・周辺機器を柔軟につなぐ接続規格)経由で接続するメモリ拡張モジュールです。キオクシアは2026年9月3日の国内技術説明会で、DRAMの一部をXL1で置き換えることでサーバーのメモリ容量を2倍、性能を3割高められると説明したと報じられています。
Q.量産・出荷はいつ始まりますか?+
キオクシアは2026年8月3日、米国の展示会FMS(Future of Memory and Storage)向けにXL1シリーズを参考出展として発表し、評価用サンプルを2026年8月中に業界パートナー向けに出荷すると説明しました。本格的な量産開始の具体的な時期は、2026年9月時点で確認できる公式情報の範囲では示されていません。
用語集
- NAND(NANDフラッシュ)/ NAND flash
- 電源を切ってもデータが消えない記憶装置。SSDやスマホのストレージに使われる。
- DRAM/ Dynamic Random Access Memory
- 電源を切ると消える、高速な作業用メモリ。CPUやGPUが計算中のデータを一時的に置く。
- HBM/ High Bandwidth Memory
- DRAMを積み重ねて広帯域にした高性能メモリ。AI半導体とセットで使われる。
参考資料・引用元
- KIOXIA XL1シリーズ(XL-FLASH+CXLインターフェース)FMS参考出展に関するお知らせ一次情報キオクシア株式会社(公式)(2026-08-03)— 使用箇所: XL1シリーズ(XL-FLASH+CXL)の発表内容、FMS 2026向け参考出展、評価用サンプルの2026年8月中出荷という計画、XL-FLASHの技術的位置づけhttps://www.kioxia.com/ja-jp/business/news/2026/20260803-1.html
- キオクシア、技術説明会でXL-FLASHのCXLモジュールを説明報道財経新聞(2026-09-04)— 使用箇所: 2026年9月3日の国内技術説明会の内容:XL1でサーバーメモリ容量2倍・性能3割増という説明、株価の続伸https://www.zaikei.co.jp/article/20260904/868659.html
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